インプラント治療の新潮流

インプラント治療の新潮流

みなさんはインプラント治療について知っていますか?
もう、この治療方法は広く普及してきたのでご存じの方もたくさんいらっしゃることでしょう。
歯をうしなうことで、良く咬めない、話がしにくい、入れ歯がはずれやすい、気持ちが消極的なるなど生活レベルでの障害が生じることがあります。
インプラントは、入れ歯のようにガタつくこともなく、お口の中で異物感もあまりありません。インプラント治療をすることで、快適な人生の時間(QOL)を日々味わっていただくことができます。
たとえば、食べ物をおいしく食べることができる、発音の不自由なく楽しい会話ができる、カラオケが歌える、といった人生を実感できることでしょう。

本文・序文

さて、そのインプラント治療が、最新のテクノロジーのおかげで、より「安全・確実・安心」なやり方ができるようになりました。
今回は、その新潮流についてご紹介します。

これまでのやり方

インプラント治療を安全に行うためには、治療前に十分な検査と診査を行い適切な診断を行うことが重要になります。一般的な診断方法は、上下の顎と歯の状態を平面的に全体を見るパノラマX線写真で行い、治療計画を立てます。
しかし、顎の骨の立体的な状態がわからないため、あいまいで不安な部分が残ってしまいます。

インプラントを骨の中に埋め込む手術をする場合、インプラントを正しい方向に適切に埋入する必要があります。
前後・左右の位置、そして埋め込む深さを理想的に実施することが求められます。しかも、血管と神経に不用意なダメージを与えないように安全に対する徹底的な配慮が必要です。

歯科用CTの登場

そこで、近年開発された歯科用小型CT撮影装置(以下歯科用CT)が活用されるようになりました。
CT撮影とは、コンピュータ断層撮影のことです。歯科用CTは、撮影したところを水平・垂直・斜めにと断面を自由自在に画像表示できるため、従来のX線写真と違い立体的にお口の中の状態を把握するこができます。
今まで見えなかったものが見える、わからなかった部分がわかるようになるのです。歯や顎の病気、歯周病や歯根の病気の診断にも使えますし、特にインプラント治療において、威力を発揮します。顎の骨の厚さや高さ、大きな血管と神経の位置を正確に調べることができるという強力なメリットがあるからです。その画像を見ながら、的確な治療計画を立てることができ、その結果、より「安全・確実・安心」な治療に結びつくのです。

いくつかの注意点

通常は、歯科医院から大きな病院に依頼して医科用CT撮影装置でCT撮影をしていただいているですが、医科用の場合、歯科領域を見るのに最適なわけではありません。したがって、歯科用に特化したCT撮影ができるということは、画期的なことなのです。とは言え、残念ながらすべての歯科医院で歯科用CT撮影ができるわけではありません。現状では、国内での歯科医院への設置普及率は数%程度といわれています。
また、CT撮影をしたら、どのようなケースでもうまくいくのかというと、そうとは限りません。それを二つの点から述べてみます。ひとつは、CT撮影は画像診断を正確に行えるのですが、実際の施術時の術者の技量を上げるものではないということです。やはり、インプラントの埋め込みには、経験に裏打ちされた熟練した技術が必要です。もう一点は、骨の厚さと高さが著しく不足している場合、そのままインプラントを植立することができません。ンイプラントを支えるに十分な骨を造成させる処置が必要となります。
*現在では、今まで顎の骨が薄くてほとんどインプラントが不可能とされたケースでもできるようになってきました。

インプラントは総合歯科治療

インプラント治療は、歯科治療分野を統括して実践すべき総合治療であると言われております。
お口の中の歯周病や歯根の病気なども治療しつつ、歯の欠損した部分にインプラント治療を行い、良く咬めるお口の状態をつくりあげることになります。そのため、治療にあたっては、歯科分野におけるさまざまな職種のヒューマンパワー(人材)を生かして編成したチームアプローチが不可欠です。
それを踏まえて、今回ご紹介した歯科用CT撮影による画像診断を活用することがインプラント治療の新潮流と言えるでしょう。