なぜ学校で歯科検診を行うのですか?

学校歯科検診の主な目的は、会社の健康診断と同じ「スクリーニング」、つまり「ふるいわけ」にあります。
それは健康な人も含めた集団から、目的とする疾患に関する発症者(虫歯のある人)や発症が予測される人を選別することをいいます。
健康診断で異常を指摘されたら精密検査が必要なように、学校歯科検診で虫歯や歯肉の炎症、歯並びの問題を指摘されたら、歯科医院でさらに詳しく検査を受けてください、という意味です。
学校歯科検診では、明るい照明の下でゆっくりと歯を診ることはできません。そのため、歯と歯の間などに色がついている着色も、虫歯になる可能性があると判断した場合には、虫歯ありにチェックされるかもしれません。その際は、すみやかにかかりつけの歯科医院を受診し、レントゲンなどによる精密検査を受けることで、治療が必要なのか経過観察で良いのかを診断してもらいます。
虫歯だった場合には、早期発見・早期治療につながりますので、学校歯科検診はとても重要だといえます。

乳歯の内側から永久歯が生えてきたのが心配です

子どもの歯の生え変わりは、6歳前後から始まります。
乳歯の歯並びの一番奥から新たに生えてくる歯が6歳臼歯で、それより前方(もともとの乳歯の並び)の歯については、乳歯が抜けた所へ、永久歯が生え変わります。
歯の交換時期には、まだ乳歯が抜けていないのに永久歯が横から頭を出す、ということがよくあります。特に下の前歯では内側(舌の側)から永久歯が出てきた!と保護者の方が心配されて来院されることが多いようです。
この場合、乳歯がぐらついているようであれば、心配いりません。永久歯が内側から生えてきて、舌の圧力によって乳歯が前方に押し出されて脱落し、その隙間に永久歯が並ぶようにまた押し出される。これは下の前歯の自然な生え変わり方ですので、抜けるのを待って良いでしょう。自分で揺らして、抜けてくるのを手助けしてください。
要注意なのは、まだ乳歯がぐらついていないケースです。
永久歯の位置が骨の中で大きくずれている場合では乳歯の根がうまく吸収されません。乳歯が邪魔になって、歯並びに影響を及ぼす可能性があれば、乳歯を抜くことになります。
また、乳歯が抜けても、顎の大きさが小さいために永久歯が並ぶスペースが足りないこともあります。歯の位置に関してはレントゲンでの確認が必要になりますので、永久歯が横から生えてきたり、生え方が気になる場合は、歯科医師に相談してみましょう。

妊娠中は虫歯になりやすい?

妊娠中の女性が、虫歯や歯周病(妊娠性歯肉炎)になりやすいのは事実です。
妊娠初期から中期にかけては母体が急激に変化し、そのため食生活にも影響が及びます。
妊娠中は味覚も変わるため、口の中の環境が変化し、細菌の種類や比率などが変化します。
また、つわりがあると歯磨きが辛かったり、つわりがなくても体や生活の変化についていくのに大変だったりで、つい口の中のケアを後回しにしてしまいがちです。
妊娠中にこそ、歯科医院で専門的なケアを行ってもらい、体の状態に適した口腔ケアの仕方を確認してもらうのが良いでしょう。

入れ歯の人は固いものは食べられない?

しっかり調整され、安定した入れ歯であれば、ある程度のものは噛めるとは思いますが、何でもとはいかないでしょう。
自分の歯に比べて、噛み砕く力は落ちるので、固いものは食べにくくなります。噛む力の測定方法はいろいろあり、健全な奥歯では約60〜100キロの力がありますが、入れ歯になると、10〜30キロぐらいまで低下すると言われています。
また、全く同じ条件でも何でも食べられ、固いものも平気と言う人から、何も食べられない、軟らかい物もダメと言う人まで、個人差があります。
入れ歯で「食べる」ということは、健康な歯がそろっている場合と比較して、極端に機能が落ちると解釈していただいた方が良いかもしれません。
食品としては、イカやタコ、ニラのようなものは、特に入れ歯だと噛み切りにくいようです。だからといって、食べてはいけないわけではありません。事前に細かくする、軟らかくするなど調理法を工夫してみる必要があります。
何でも美味しく食べるには、1本でも多く健康な歯を残すことが何よりも大切なのです。

乳歯のすきっ歯、このままで大丈夫?

3歳児健診において、お子さんの歯のすき間について聞かれることが多くあります。
「歯と歯のすき間が広い」、あるいは、「すき間が全くないが、大丈夫か」という質問です。
乳歯は一般的に、歯と歯の間にすき間(発育空隙)がある方が良いとされています。
今後、乳歯より大きな永久歯へと変わるときの、スペース調整に利用できるためです。
乳歯の段階でのすき間が、そのまま永久歯の歯並びまで残るというわけではありません。
また、乳歯が生えそろった段階で、隙間がなくてもまだ心配はいりません。
この年齢では顎が小さいですが、体の成長に伴って顎も大きくなっていき、永久歯への生え変わりの頃に乳歯列に隙間ができることも多いからです。
まずは様子を見て良いということをお伝えしています。
ただし、乳歯列にすき間がない場合には、虫歯に注意です。
すき間がないと歯みがきが難しく、歯と歯の間から虫歯が発生しやすくなります。
大きい虫歯が原因で、のちに歯並びが悪くなってしまうこともあります。
お子さんの仕上げ磨きは、十分に注意して行うようにしましょう。

子どもの歯ぎしり、大丈夫ですか?

子どもの歯ぎしりは心配することはありません。
生理的な行動の場合がほとんどだからです。
歯が生えてくるに従い、咬む動作が始まります。
どこで噛めば良いのか、安定する位置を無意識で探すその過程で、赤ちゃんでも歯ぎしりはします。いわゆる「歯がため」の時期でもありますね。
また、乳歯が揃ってからも、歯ぎしりは起こります。顎の成長に伴う歯並びの変化や、大人の歯への生え変わりによる咬み合わせの変化に対して、バランスをとるために歯ぎしりをしていると考えられています。つまり、発育過程における正常なものと言えます。
顎の筋肉も鍛えられるので、成長に即した問題のない反応だと考えてよいでしょう。
多くの場合、永久歯への生え変わりと共に歯ぎしりもなくなりますが、癖になることも時々あります。
また、子どもであっても、環境の変化や心配ごとなどのストレスが引き金となって歯ぎしりが起こることがあります。
状態によっては、マウスピースで対応しますが、多くは一過性ですので、まずは様子を見てよいでしょう。

取れた詰め物を飲み込んでしまったが大丈夫か?

胃に入ったものは、大半が問題なく排泄されますので、2〜3日後には便と一緒に出てきます。
歯の治療で使う材料は唾液や胃酸でもほぼ溶けることはなく、詰め物の成分自体も身体に悪いものではありません。
身体に害を及ぼす心配はないでしょう。
気をつけなければいけないのは、胃ではなく誤って身体気管に入ってしまった場合(誤嚥)です。
取れた詰め物を飲み込んだと気付いた際に、咳き込んだ場合は誤嚥が疑われます。
高齢者の場合は、誤嚥をしても咳き込む反射が鈍く、わかりにくいので注意が必要です。喉の違和感がしばらく続くようであれば、医師の診察を受けた方が良いでしょう。
また、詰め物が取れた場合は、放置すると抜歯になってしまうこともあります。
痛みがなくとも、早めに歯科を受診しましょう。

酸性の食べ物や炭酸飲料は歯に良くないの?

どのような食べ物・飲み物でも、食事をするとわずかながら歯の表面のミネラル成分が溶けて脱灰しますが、しばらくすると唾液中のミネラルが歯に戻り、再石灰化が起こります。
果物の中で酸味が強い物、例えば、レモンやグレープフルーツなどはビタミンを豊富に含んでいるので、健康維持にはかかせません。
酸性の食べ物も、常識的な量であれば神経質にならなくてもいいでしょう。摂取を控えて、栄養バランスを崩すようではいけません。1日1.5 リットル出るといわれる、ご自身の唾液を信じて楽しい食生活を営んで欲しいものです。
ガス入りのミネラルウォーターなどの炭酸飲料も、それ自体は特に歯を溶かしやすい物ではありません。注意すべきは、糖分が含まれている物です。
歯を守るためには、コーラなどの加糖された物は、できるだけ避けた方がいいでしょう。

ホワイトニングをすると知覚過敏になりますか?

知覚過敏とは、冷たい飲み物や歯ブラシの毛先があたった時などに歯に感じる、一過性の痛みで、その歯に虫歯や歯の神経の炎症がない場合の症状のことを言います。
ホワイトニング(歯の漂白)によって、軽度の知覚過敏が起きることがあり、程度の差はあれ、3人に1人がホワイトニング中に知覚過敏を感じたという報告もあります。
詳細なメカニズムは、はっきりしていないのですが、歯の神経に影響を与えるものではなく、症状はたいてい数時間でおさまります。
家庭で行うホームホワイトニング中に知覚過敏を感じた場合は、まずは中断し歯科医院を受診してください。
古い詰め物に隙間ができていて、しみる場合もあり、状態に応じて詰め直しや知覚過敏用の薬剤を塗布します。
ホワイトニングはその後も1〜2日おきの使用や、時間を短くすることで自分のペースで継続することができます。知覚過敏用の歯磨き剤も効果的です。
ホワイトニング薬剤によって、歯の表面構造に微細な変化は起こりますが、歯の内部へダメージを与えることはありませんので、ご安心ください。
ホワイトニング治療が終われば、自然と知覚過敏もなくなります。

顎関節症は放置していても大丈夫?

顎関節症は、顎(あご)の関節自体の障害や噛み合わせなどが密接に関係しているだけでなく、周辺筋肉の障害、あるいは患者さんの生活習慣や精神状態など、いくつかの原因が複雑にからみあって起こることもあります。
筋肉や関節の病気は、時間の経過とともに症状が治まることが期待できます。
研究データによると顎関節症の治療をしなかったケースでも三分の一以上は徐々に症状が改善し、自然治癒したそうです。
進行性の病気ではないので、どこかで関節のバランスが取れれば、症状がなくなることもあるようです。しかし、生活習慣(噛みしめ、歯ぎしり、食事の仕方、姿勢など)や心(ストレス)の問題があるケースでは、原因を改善しなければ治りにくいと言えます。

港町歯科クリニック 秋田インプラントセンター

プロフィール

佐藤 勧哉

佐藤 勧哉(さとう かんや)

北海道大学で修復補綴の研修を修了し、秋田に来たもの静かで優秀なデンティスト。

岩波 洋一

岩波 洋一(いわなみ よういち)

秋田大学の口腔外科で研修を積み、現在は歯科治療全般において、ハイパフォーマンスを発揮し続けるデンティスト。

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